平成20年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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地域連携部会 活動報告連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告33PBMとともに1時間撹拌し、暗赤色のCoTPP-amine-PBM溶液を得た。今回はPBNに対してCoTPPが40wt%、CoTPPとアミンのモル比が1:4となるように溶液を調整した。次にこのCoTPP-amine-PBM溶液を基盤となるニトロセルロース微多孔膜(直径24mm、孔径25nm、膜厚0.1mm)上に窒素雰囲気中で数回塗布・乾燥を繰り返した。作製した酸素富化膜は透過ガス分析を行う直前まで窒素雰囲気下で保存した。富化膜に0.4MPaの乾燥空気(酸素21%、窒素79%)を供給し、その透過ガスの流量を測定したのちに、ガスクロマトグラフィー(カラム:MS4A、キャリアガス:He)を用いて酸素および窒素濃度を測定した。研究成果:・CoTPP-amine-PBM溶液の塗布回数 コバルトテトラフェニルポルフィリンとさまざまな芳香族アミンを用いて作製した酸素富化膜は赤褐色をしており、CoTPP-amine-PBM溶液を3回塗布・乾燥したときの機能層の厚さは110〜130μmであった。機能層の厚さが薄い程、透過ガス流量が増加すると考えられるが、同時に窒素バリア機能が低下し酸素を富化できない。このことから、CoTPP-amine-PBM溶液の塗布回数によって機能層の厚さをコントロールすることが透過ガス流量と透過ガス中の酸素濃度のトレードオフにおける最適条件の決定には必要であった。今回、用いたCoTPP-amine-PBM溶液濃度の場合には塗布回数が2回以下のときには流量が大きいものの、酸素濃度は向上せず、3回以上のときに透過ガス中の酸素濃度が高くなる傾向がみられた。しかし、より高い酸素濃縮効果を得るためには混合するポリマーや溶液の混合比について更なる検討が必要である。・芳香族アミン類の影響 次に、アミン類が配位することでコバルトポルフィリンの酸素親和性は増大することから、添加する芳香族アミンの影響について検討した。CoTPP-amine-PBM溶液塗布回数が3回のときに、芳香族アミンにピリジンを用いるとアニリン、イミダゾールに比べ、透過ガス中の酸素濃度が高いことがわかった。そこでさらに置換基をもつ2、4、6-トリメFigure. Membrane module of air permeationentryamineflow rate(ml/cm2min)O2b)Conc. (%)・O21Pyridine0.04 27.6 6.6 22、 4、 6-Trimethylpyridine0.10 30.8 9.8 3Aniline0.30 21.6 0.6 4N、 N'-Diethylaniline0.01 26.0 5.0 5Imidazole0.09 24.3 3.3 6N-Butylimidazole0.01 29.3 8.3 Table 1. Oxygen permeation through CoTPP-amine-PBM complex coated membranes.a)a) The upstream air pressure was 0.4 MPa gauge and the downstream was atmospheric pressure、[CoTPP]: 35.8 mmol/L、40 wt%、b) The upstream air (O2:N2=21:79)、the permeated gas was determined by GC(column: MS4A、carrier gas: He).

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