平成21年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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地域連携部会 活動報告連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告9の工学教育についての質の向上を図るものある。特に、両大学ともFD(Faculty Development)に関するワーキンググループが中心となった、教育改善の研究会を実施しており、その研究会に相互のワーキンググループメンバーが参加することにより、今後の工学系教育に関する新たな方針を検討する。大学における教育方法の研究は、従来、各大学で独自に行われていることが多いが、各大学に共通する問題点を実例を挙げながら複数の大学で検討することにより、工学教育の効果向上が見込まれる。また、この研究会を通じて、教育教材などを独自に開発することにより、特徴ある講義を各大学で実施することが可能になる。このことにより、大学連携事業発の工学教育のモデルを示すことが可能となり、本連携事業の意義を公に示すことができる。4)学生課外活動交流及び共同国内・海外研修プログラムの実施 課外活動交流については、東京都市大学が主催する渋谷ライブハウス・ギルティでのバンドフェスティバルに室蘭工業大学・軽音楽クラブへの参加を実現させ、文化活動交流を行う。また、両大学で実施されている地域社会向けの企画である「科学体験教室(都市大)」や「室工大サイエンススクール」に相互に乗り入れて、参画する学生や教職員の交流を図るとともに、本連携事業の地域社会へのアピールとする。 共同国内・海外研究プログラムにおいては、両大学で実施されている種々の国内外研修を相互に共有して、プログラムの充実を図ることを目的としている。東京都市大学ではフィジー諸島における自然体験実習やスキー実習、室蘭工業大学では新冠農業体験実習やオーストラリア・ロイヤルメルボルン工科大学での語学研修、チェンマイ大学などでのタイスタディーツアー、ヨーロッパ語学研修等において実施する。なお、これらのプログラムを募集するに当たっては、研修プログラム運営WGを設置し、プログラムの内容について協議する。学生の課外活動交流においては、軽音楽や体育活動を通じた学生交流が期待できるとともに、互いの情報交換・切磋琢磨により活動レベルの向上が期待できる。また、科学体験教室等の交流を通じて、担当する学生は先方教員からデモ実験の指導を受けることができ、同時にイベントメニューを増やすことができるなど、それぞれの企画の質の向上を図ることができる。 共同研修プログラムの実施により、教員や研修プログラムの共有化が図られ、質の高いプログラムを学生に提供することが可能となる。また、学生にとってはより興味のある研修プログラムに参加でき、効果的に英語力の向上や国際性を培うことができるようになる。さらに、同一研修プログラムに参加することで、両大学の学生交流が深まることは、研修プログラムの持続化や、他の連携事業推進の一助となりうる。5)連携教育研究発表会の開催 本事業は、毎年実施されている各種学術講演会に連動させて、それらに参加する両大学の学部学生や院生を共通の場(連携教育研究発表会)に集めて、研究発表会を開催し、相互交流を図るものである。その学術講演会が関東近県あるいは北海道で開催される場合には、東京都市大学あるいは室蘭工業大学で、それ以外で開催される場合には学術講演会の開催地で連携発表会を実施する。本年度は電気学会・土木学会など、数回程度の開催を実施する。また、連携教育研究発表会においては、学生間の相互研究紹介に加えて、関連する研究分野の研究者を招聘してセミナーを開催することも併せて実施する。本事業が遠隔地間連携であるために学生間交流は難しいが、本連携研究会は学生間交流が可能な、数少ない事業の一つである。学生にとってこの事業の実施によって、研究発表の機会が増えることや他大学の教員・研究者から意見を得られること、相手校の教員や学生・院生と面識が出来るため、研究者ネットワークを広げる事ができることがメリットである。また、参加した学生が双方の研究内容を深く理解できることによって、連携研究の推進に役立つ効果も期待できる。また、学会参加の外部講師を招聘することによって、先端研究や新分野に関する講演を聴講することができるなど、参加学生の研究心を一層触発できる。

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