平成21年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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118平成21年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書 資料編ただ今の講演で質疑応答の時間を少し取りたいと思いますので、どなたかご質問ございませんか。お二人の方が手を挙げていらっしゃいます。▶会場今、我々が直面している危機を乗り切るためにはエネルギーの転換と我々一人一人のライフスタイルを変えていかなければならないというお話しだったと思うのですけれども、エコゴージャスという提案をされましたが、私たちがする上でいつも感じてしまうことが「しょせん私だけやっても」という思いがどうしてもよぎってしまうのです。仮に富永先生が提案されたようなことを日本中で精力的にやった場合、全体のCO2の排出量に対してどの程度の寄与があるのか知りたいです。▶富永秀一氏(環境ジャーナリスト)なかなか数値化は難しいです。今お話ししたのは暖房のことだけなのですけれども、実際にエコゴージャスという考え方ができるのは、車や住宅、太陽光発電などに関しても言えることなんです。エコゴージャスがどこまでという範囲が難しいので、極端な話しをすると80%とか100%できると言えるかもしれないし、それが広まらなければ小さくなってしまいます。知恵や技術を使って効率を追究しましょうというのが一つの考え方ですので、そういう意味で相当量を減らすことが可能になってきます。先ほど再生可能エネルギーに切り替えるとお話ししましたが、もし全部切り替わったとしてもこの考え方は大事だと思います。より多くの人がエコゴージャスの考え方のメリットの一つとして同じ資源、エネルギーであればより多くの人が豊かに暮らすことができるという考え方ですので、発展途上国や新興国の方々を含めてより多くの人が豊かに暮らしていくためには、この考え方はいつまでも有効だと思っております。話しがそれてしまいましたが、言い方によっては80%とも言えると思います。▶会場ありがとうございました。▶司会もうお一人、後ろにいらっしゃる方です。▶会場室蘭工業大学の教員の吉田と申します。きょうは室蘭の上下水道の値段まで調べていただいてありがとうございました。私たちも学生に授業で、こういうものがあるという話しをするのですけれども、富永さんはずっと発信をされてきたと思います。私が思うのは、学生はすでに環境に優しい生活を私たちよりもしていて、リサイクルなども小さいころから環境教育を受けています。むしろ問題があるのは、私も昭和30年代の終わりの生まれなのですが、僕らの世代から上の世代が一番知らないようです。富永さんが発信されるニュースなどを見る世代ではなく、本当に行動すべき人が富永さんのメッセージを受けていないケースがあるのではないかと思うのですが、富永さんのご意見、あるいはそれに対してどうしているかをお聞かせいただければと思います。▶富永秀一氏(環境ジャーナリスト)例えば、我々や上の世代でいうと、豊かさに対する考え方が、どうしても物量が多ければいいという形で過ごしてきましたから、お金持ちになったら大排気量の大きな車に乗るということがカッコイイ、それを目指すというライフスタイルでやってきたわけです。でも若い人たちからみると全然かっこいいと見えない。どちらかというとダサいに入るのではないかと思います。エコカーに乗るほうがよほどかっこいいというように価値観が変わってきていると思うのです。例えば車ですが、今のままだと車を買う人は減ってくるのではない

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