平成21年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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128平成21年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書 資料編める割合が大体4.8%で、全国が3%ですのでそれより高いということです。石油もいっぱい使っているけれども、新エネルギーもいっぱい取り入れている。導入は進んでいるとはいってもまだ4.8%のレベルです。バイオマスにつきましては、北海道は農林水産業が盛んということもありまして、非常に多く存在しています。特に家畜排泄物につきましては、北海道のバイオマス全体の半分ありますし、全国のシェアでも2割以上。その他に木質バイオマス、パルプの生産や紙を作るときに出てくる黒液も、1割以上占められています。ただバイオマスにつきましては、広く薄く存在していて地域にバラつきというか、偏在していますので、利活用する上では課題にもなっているということです。最近のバイオマス関係の動きとしまして、バイオエタノールの実証事業を北海道で3カ所ほどやっていますけれども、苫小牧市ではオエノンホールディングスさんが、非食用米から作っております。また十勝の清水町では、テンサイを原料にして北海道バイオエタノールさんが作っております。これらの2つについては、9月に出荷をするレベルまできてございます。その他には恵庭市の大成建設さんとサッポロビールさんで、稲わらやソフトセルロースからバイオエタノールを作っております。規模を見てみると本当の実証というか、実験的な事業で両方とも1万5千キロリットルで、かなり大規模な施設になっています。ちなみに2つ合わせて3万キロリットルだと、このバイオエタノールをE3として使ったとすれば、北海道で今ガソリンの使用量が、2万4千キロリットルくらいあるのですが、それの大体4割くらいがE3ガソリンに変えられる規模の実証実験をやっています。バイオマス以外に雪氷冷熱や産業排熱、太陽光とかいろいろなエネルギーが、北海道では豊富に存在しています。太陽光発電でみますと、稚内市で稚内メガソーラープロジェクトというのが行われておりまして、ご存知かも分かりませんが、日本最大級5メガワットの発電をするということで、今実証実験をしてございます。調査の関係に入ります。水素関係とバイオマス関係とその他となっていますが、別々にやっているというよりも、それぞれの技術などを総合的に実施しています。水素関係を中心にご説明したいと思います。一番上に書いてありますが、どういうことから始めたかといいますと、太陽光発電で電気を得て、それから水の電気分解で水素を作る。それを有機ハイドライドという有機物に蓄積をして、運搬もできるのですけれど運びませんでした。それを取り出して、燃料電池でエネルギーに変えるという一連の実証実験をやりまして、その燃料電池で分散型の水素社会をできないかと検討をしています。燃料電池が個々の家庭、施設やホテル、オフィスなど使い方は違いますので、効率的に活用するために複数の燃料電池をネットワーク化して、電力を融通するようなシステムができないだろうかというのをやってございます。今まで電気などでしたが、今度は燃料電池から出る熱です。先ほど固体高分子形のお話がありましたけれども、ここの場合は固体酸化物形の燃料電池ということで、作動温度が700から1,000度の高温でありますので、そこから熱が出る。その熱を利用して、例えば有機ハイドライドから水素を取り出すときに使ったり、地下に熱をためておいて取り出して使ってみるというシステムの実験をして、熱利用を核とした水素社会ができないだろうかと調査を行っております。図の下の赤で囲っているものは過年度したものですが、後ほど説明したいと思います。バイオマス関係は、一番下に現在やっております調査があるので簡単に説明させていただきます。バイオマスは食料からもとりますので、人間が食べる分には影響しないもの、また北海道でも適した新しいバイオマスということで柳に着目いたしました。どのような柳が一番成長が早くて効率的に収穫できるだろうか。またエタノールに変えるには、どういう技術がいるだろうかという一連の調査を今やっております。それをどう生産、利活用していこうかとか、そういうシステムづくりの構築をしていこうという調査を現在やっているところです。その他に、雪氷冷熱とか、産業排熱等がありますが、産業排熱については後で説明します。今やっていることで、その他のところに書いてありますが、バイオガスや太陽光、雪氷冷熱だとか、新エネルギーをハイブリットで地域に合った効率的な組み合わせをして、例えば酪農

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