平成21年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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平成21年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書 資料編131研究と共に、環境問題はグローバルな問題であるので、どのように取り組むかという観点からJSED2007と書いてありますけれども、ジョイントセミナーということで、我々の研究課題に対するセミナー、さらには年間の個々の研究の成果を報告しております。その場合には、我々だけでなくパンパシフィック、環太平洋の我々の協定校、姉妹大学に呼びかけて環太平洋のアジアで問題を考えませんかという呼びかけを行っています。2007年の講演では中国や韓国、タイ、アメリカ、日本の環太平洋地域から人がきて、環境科学防災に関して議論しましょうというのを行ってきました。本年はその一部分を中国で開催していただきました。中国、アメリカ、日本、本学の人間が集まってJSED in Chinaを行いました。次にMuroranIT-CO2OPプロジェクトの説明になります。センターとしてはいろいろな研究をしていますが、本日は二酸化炭素削減に絞って説明したいと思います。MuroranIT-CO2OPプロジェクトと申しますのは、コープさっぽろから室蘭工業大学へ、コープさっぽろの二酸化炭素削減の取り組みに対して共同して考えていただけないかということで始まった受託事業であります。これに対応するために環境科学・防災研究センターの中に3つの部会を設けました。部会はカーボンフットプリント部会、生産施設部会、店舗作業部会です。つまりコープさっぽろからカーボンフットプリントに対する問題を考える。それからコープさっぽろの生産施設における二酸化炭素削減の問題に対して取り組みたい。それと店舗の二酸化炭素削減です。具体的には店舗を建てるところから考えることになります。期間は2008年9月12日から始まり2009年12月31日までで、研究期間は8月30日で終了いたしまして、コープさっぽろで報告会をしました。内容をコープさっぽろだけではなくて、広く皆さんに知っていただこうということで、11月10日に札幌コンベンションセンターの特別会議場を使って「小売業の環境対策セミナー~小売業における二酸化炭素削減への提言~」ということで、MuroranIT-CO2OPプロジェクトの研究発表会を行う予定です。詳細は、機会がありましたら、このセミナーに来ていただけるとありがたいと思います。カーボンフットプリントとはなじみのない方もおられるかもしれません。製品を作るときに生産、それを輸送する、その原料からある製品を作る、作ったものを小売りに運ぶ、運んだものを消費者が消費する。さらに廃棄するという一連の過程で当然いろいろと二酸化炭素を消費します。例えばある商品に対して、それがどれだけの二酸化炭素を消費するということをラベルするのです。ラベルをすると、それが二酸化炭素を少なくできる商品かどうかが分かってくるわけです。何が課題であったかといいますと、この制度自身は非常に新しい制度です。ですから、今世界と日本の動向はどうなっているのか。カーボフットプリントのこの制度の課題は、一体どういう課題で、こういうシステムでいいのかどうか。カーボフットプリントのあるべきシステムとしては、どういうシステムなのか。コープさっぽろがカーボフットプリントのラベリングをするとすれば、どうすればいいかを課題として挙げられました。それに対して、我々はイギリスの調査を行いまして、それから日本の状況も調査しました。具体的なデータ収集の方法やカーボフットプリントシステムの信頼性の確保をするためにはどうすればいいのか。具体的にカーボフットプリントの数値を計算するための計算ツールであるとか、データの取り扱いに対応できるプログラムを組むことも含めて提言させていただきました。生産施設部門に関しましては、コープのコープフーズ石狩工場と生産センターにおける二酸化炭素の排出量を30%削減するための方策を提案するということであったわけです。さらにコープフーズ石狩の場合には、改修した場合がいいのか、新築した場合がいいのか、そこまで含めて実際に適応できるような形を考えてほしいということでした。我々の提案では、例えば典型的な場合ですけれども、ボイラーの重油を止めて、代わりにガスを使いましょう。そう

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