平成21年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
57/186

地域連携部会 活動報告連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告55振る舞いが確認された。研究成果報告:希土類硫化物α-R2S3(R=Gd, Tb, Dy)の磁気相転移におよぼす圧力効果戎 修二h(しくみ情報系領域)、永田 正一(しくみ情報系領域) 関連物質に新奇な超電導体を持ち、特異な磁気相転移を示す希土類硫化物α-R2S3(R=Gd, Tb, Dy)の磁化への圧力効果について詳細に調べた。下図1にα-Dy2S3単結晶のb軸およびa軸方向磁化の温度・圧力依存性を示す。b軸方向磁化は常圧下では11.5KでDy1サイトモーメントの反強磁性転移に伴うカスプを示すが、これが圧力により低温にシフトしている。また、磁化が急減に転じる温度は圧力によらず6.9Kであるが、0.8GPa以上の高圧下ではこの温度で明瞭な屈曲を示すようになる。α-Dy2S3やα-Sm2S3の針状単結晶において、a、c軸方向磁化の特徴が、試料によって逆転する現象が1mm程度の径を有する大きな結晶で見られることが時々ある。今回得られた試料では、 a軸方向磁化の強磁性的な立ち上がりが大きかった。圧力印加により磁化が減少に転じる温度が低下し、弱強磁性の温度範囲が拡大した。この振る舞いは、 b軸方向磁化の磁化急減過程のわずかなふくらみとして観測されている。この磁気相転移に付随する伝導異常に関する圧力効果は、機構解明につながる今後の課題である。2.東京都市大学との研究打ち合わせ及び研究発表会(1)研究打ち合わせ日 時:平成21年6月24日 15:30~16:30場 所:東京都市大学議 題本年度における超電導研究における連携について1)�東京都市大学と室蘭工業大学における超電導研究の特徴を活かし、それぞれの研究計画に従って現在の研究を推進していくことが確認された。2)�本年12月~来年3月にかけて、研究会をそれぞれ東京都市大と室工大で1回ずつ行い、お互いの研究成果について議論することが決まった。その成果は、電気学会、応用物理学会、金属学会、物理学会において連名で成果発表を行う。3)�研究と一体である教育においても、交換授業を通してより広い観点から超電導に対する教育を行うことで意見が一致した。(2)研究発表会日 時:2010年2月8日、13時~場 所:室蘭工業大学 Q棟3階 Q306室出席者スタッフ:桃野 直樹(室工大、准教授)、鳥居 粛(東京都市大、准教授)、

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です