平成21年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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地域連携部会 活動報告連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告64 平成21年8月25日(火)から10日間に渡り、北海道の新冠町で農業実習が行われた。本実習は平成13年度から室蘭工業大学で社会体験実習の授業として取り組まれている。都合8回目の本年度は「都会の学生にとって魅力的な実習である」として、連携支援事業の一環として初めて共同教育プログラムとして実施された。本実習には室蘭工業大学からマレーシアからの留学生1人を含む14人に加え東京都市大学から2人の合計16人が参加した。参加学生は酪農、水田、畑作、軽種馬などを営む農家10軒に分かれ、各農家に寝泊まりしながら農作業に励んだ。 参加した学生のほとんどは農作業の経験は無く、聞くも見るも触るのも初体験の連続であった。農家の朝は早く、食事前には一仕事ある。また、牛舎や馬屋では生き物の世話をしなければなりません。農業では作物や牛馬が生活の一部であり、中心軸でもあります。わずかな実習期間ではあったが、これらの自然や動物からの恩恵を体現できたことは、大変有意義でありました。また、実習生のほとんどが、各農家で賄って頂いた料理がおいしかったとの感想であった。特に驚いたのは野菜のおいしさで、野菜嫌いで実家ではあまり野菜を好んで食べない学生も思わず食が進み、取り立ての野菜の美味しさがわかったようです。さらに、初めて会った農家の人たちと仕事を通じて、農業の苦労や厳しさ、理想をもって仕事をする大切さを教わったことは、何よりの貴重な体験となりました。 以下に参加した東京都市大学の学生2名の感想の一部を記述しますが、これらを見てもとても有益な共同プログラムであったと思われます。来年度以降も本プログラムを継続し、より幅広く連携授業の効果を高めていきたいと思います。 新冠農業実習で東京にいては絶対に体験できないことを沢山経験しました。受け入れ先の農家の人たちは心の温かい人たちばかりで、東京からきた自分を家族の一員のように接してくれました。また、北海道に多くの仲間ができました。最終日は東京に帰るのがとても辛く、涙を流さないようにするのが大変でした。機会があればまた北海道に帰って仲間達に会いたいです。 10日間の新冠の農業を体験し、今思うことは「悔しさ」と「充実感」です。受け入れ先である石山さんには酪農の仕事を手伝わせてもらい、東京では味わえないすばらしい濃い生活が送れました。しかし思い返せば自分から考えて行動(仕事)ができていませんでした。最後の日も仕事を見つけることができずに終わってしまい、悔しいです。自分で仕事を見つける難しさを痛感しました。今はこの悔しさや充実感、そして他に得たモノを無駄にしないように、次に繋げられるように頑張っています。まだ農業実習は終わっていないと感じます。■教育研究部会 活動報告 学生交流・支援小委員会農業実習の実施東京都市大学 工学部 准教授 江原 由泰

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