平成21年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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地域連携部会 活動報告連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告6本事業活動の周知や活性化につなげることができた。このような学生の課外活動の連携は活動の活性化や社会的儀礼等を学ぶ上で有効であることが確認された。7)大学院特別推薦入試の実施 両大学の学部を卒業見込で大学院への進学を目指す学生を対象として、在籍する一方の大学において学内での大学院進学のための推薦資格を得た者を他方の大学院工学研究科の入学者として選考する大学院特別推薦入試を実施した。本年度については、PR不足であったこともあり、本制度の利用者はなかったが、本事業で行われている連携講義が活発に行われることにより、相互に大学院各専攻の情報が周知されることにより、学生への認知度が高まり、制度の利用者が出ることが期待される。8)連携研究開発 本事業は研究開発を通して、学生にOJT教育を行うための事業であり、平成21年度においては次の8つのテーマを実施した。内容の詳細については後述するが、このような技術開発参画型の連携教育研究を通して、学生はそれぞれのテーマを深く追求するだけでなく、他大学の教員や他機関の研究員との議論や打ち合わせ等を経験し、研究開発力やコミュニケーション能力、時間管理能力などを鍛えることができたと言える。研究課題とその概要は次の通りである。 ・�水素エンジンバス運行のための技術的課題解決:平成21年10月20日から11月16日までの期間に室蘭市内において約1000kmの実走行実験を実施し、走行時のエンジン性能に関するデータ収集を行った。 ・�定置用燃料電池の要素技術課題解決:両大学で個々に実施している燃料電池の要素技術を組み合わせて22年度に高性能燃料電池システムを構築する目標に向けて、学生による技術開発ならびにシステム化の検討を実施した。 ・�燃料電池性能向上の技術開発:燃料電池性能向上の技術向上の技術開発として、燃料電池用酸素富化膜や燃料電池用酸素カソード極の高性能化、燃料電池系―水素吸蔵・放出系―水素製造系システムの設計・試作に関する研究を実施した。 ・�水素製造・貯蔵技術の開発:水素製造・貯蔵技術の開発として廃アルミニウムと水からの新規水素製造法の開発や軽量水素吸蔵合金の開発、水素タンクの水素脆性に関する研究を実施した。 ・�宇宙用スターリングサイクルエンジン発電機の研究:宇宙用スターリングサイクルエンジンの開発の一環として、作動流体を水素、窒素、ヘリウムとした場合の性能比較を実施した。 ・�銅酸化物超電導体及び金属間化合物超電導体における新奇なディスオーダー効果に関する研究:超電導材料の高性能化を図るために、超電導に対する不純物効果やディスオーダーの影響を系統的に調べると共に、新規な超電導体の合成を目指して、銅酸化物高温超電導体における不純物効果等の研究を実施した。 ・�生体組織の光学特性及びエネルギー伝搬特性に関する研究:レーザー光による経皮的生体組織血流イメージング装置の開発を目指して、2波長スペックル同時画像撮影システムの光学系改良や生体埋め込みセンサーへのレーザー光による効率的電源供給のシミュレーションを実施した。 ・�原子炉圧力容器用鋼におけるSi(シリコン)添加量の研究:原子炉圧力容器鋼におけるSiの添加量と長期的な照射脆化の影響を解明するため、Si添加量を段階的に減少させた低Si添加A508鋼の50kg実験室VIM溶解鋼を製造し、これらの試験鋼塊の機械的特性や照射の影響を調査した。9)連携取組内容の公開(HPの更新) 本事業の連携取組内容・成果を両大学ならびに広く一般に対して公開することを目的として、逐次ニュースを公開した。HPの公開は、本事業の取組内容を積極的に情報発信したことで学生や広く一般に本事業の成果を示すことができた。

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