平成22年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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施や練習メニューの交換などを通して両校のチーム力の格段の向上が図ることを目的としたものであり、学生間の交流が図れたものと思われる。また、付随して、両校の多くのOB(10名)やアイスホッケー関係者(6名)が本合同合宿を応援するために来訪したこともあり、本事業活動の周知や活性化につなげることができた。このような学生の課外活動の連携は活動の活性化や社会的儀礼等を学ぶ上で有効であることが確認された。これに引き続いて、平成22年8月26日から5日間、東京都市大学と室蘭工業大学の卓球部が東京都市大学世田谷キャンパス体育館で合同練習を実施した。参加部員は、室蘭工業大学(10名)と東京都市大学(9名)である。両大学による対抗戦や互いのメニューで練習を実施するなど、両校のチーム力の格段の向上が図れたことに加え、両校の部員間の交流が深まったと言える。また、技術的な面の向上ばかりでなく、このような交流活動を企画・実施した経験が貴重であったとの感想も得たことから、このような学生の課外活動の連携は活動の活性化や社会的儀礼等を学ぶ上で有効であることが確認された。8)大学院特別推薦入試の実施両大学の学部を卒業見込で大学院への進学を目指す学生を対象として、在籍する一方の大学において学内での大学院進学のための推薦資格を得た者を他方の大学院工学研究科の入学者として選考する大学院特別推薦入試を企画し、実施した。国立と私立、北海道と東京という条件が異なることもあって、平成21年度および22年度の入試においては本制度の利用者はなかった。しかしながら、本事業で行われている連携講義が活発に行われ、相互に大学院各専攻の情報が周知されることにより、学生への認知度が高まり、制度の利用者が出ることが期待される。9)連携教育研究本事業は研究開発を通して、学生にOJT教育を行うための事業であり、平成22年度においては次の8つのテーマを実施した。内容の詳細については後述するが、このような技術開発参画型の連携教育研究を通して、学生はそれぞれのテーマを深く追求するだけでなく、他大学の教員や他機関の研究員との議論や打ち合わせ等を経験し、研究開発力やコミュニケーション能力、時間管理能力などを鍛えることができたと言える。研究課題とその概要は次の通りである。● 水素エンジン搭載自動車運行のための技術的課題解決:水素エンジン搭載自動車の実用化に向けて、出力向上のための筒内高圧力直接噴射方式の導入やNSR触媒によるゼロNOx技術の開発、NOxを大幅に低減できる新しい燃焼システムであるPCC燃焼方法の開発、ハイブリッド水素エンジントラックの開発等を実施した。これらの技術について、室蘭市内における実走行実験を実施することにより、エンジン性能に関するデータ収集を行い、評価した。● 定置用燃料電池の要素技術課題解決:両大学で個々に実施している燃料電池の要素技術を組み合わせて22年度に高性能燃料電池システムを構築する目標に向けて、学生による技術開発ならびにシステム化の検討を実施した。実施してきた研究課題は、中温動作電解質膜の開発と評価並びに、二元金属ナノ粒子や有機金属錯体等を用いた低白金使用の高性能触媒の開発、新開発素材を用いたMEA調製のシステム化と評価手法の開発である。● 燃料電池性能向上の技術開発:燃料電池の高効率化、長寿命化、低コスト化に向けて、酸素カソード極の非白金系電極触媒の開発と高性能化、電解質側海面では水管理システムを不要とし広範な非白金系電極触媒の活用が可能となる無加湿中温域で作動する塩基性固体高分子型電解質膜の開発を目的としている。酸化還元触媒能を持った規格化されたCNTを合成するとともに、CNTの分散インク調整法の確立、導電性高分子とのコンポジット化を図り、化学的に構造制御された燃料電池用酸素カソード極触媒の開発を行った。● 水素製造・貯蔵技術の開発:水素製造・貯蔵技術の開発として廃アルミニウムと水からの新規水素製造法を連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告地域連携部会 活動報告評価委員会10

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