平成22年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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品スーパーであるコープさっぽろの協力により実施した。 この実証走行試験に合わせ、室蘭市が新たな広域連携形態である定住自立圏の中心市となったため、西胆振全域にこの実証走行を兼ねた水素普及啓発事業を実施することとした。広域的に行った展示試乗会や出前教室など水素エネルギーの普及啓発事業の展開により、延べ1,278名の方々が試乗した。 室蘭市内の学校への出前教室では、小学校5ヶ所、中学校1ヶ所、スクール児童館・児童クラブでは14ヶ所、大学1ヶ所、登別市では専門学校1ヶ所、伊達市では小学校2か所、壮瞥町では小学校1ヶ所、洞爺湖町では小学校2か所、豊浦町では小学校1ヶ所で行った。さらに、市民向けでは、青少年科学館、企業向けでは室蘭地域水素タウン研究会、市議会向けに経済常任委員会でそれぞれ試乗会を行った。 水素ハイブリッドトラックは食品スーパーの宅配事業に使用し、宅配先の顧客に水素エンジンのクリーンさを体感してもらうと同時に、スーパー側にも水素内燃機関の性能を体感してもらった。また、走る普及啓発広告塔として室蘭、登別の住宅街を走ることにより市民への浸透が図られた。 このたびの実証走行試験では水素バス改造後の北海道や急坂における貴重なデータが取得できたと同時に、トラックを実用車として企業に使用してもらったことなど、水素内燃機関の性能と、地域の取り組みを内外にアピールできたこと、さらには広域的なエリアに渡って住民や児童生徒に水素エネルギーに関する普及啓発が出来たことによって、低炭素社会に向けた環境意識の醸成に確実に役立ったものと思われ、遠隔に立地する大学と地方自治体間による連携事業としては、画期的な取り組みとして評価されると共に、各機関の尽力により円滑な事業実施が図られた。(1)平成20年度実施状況 平成21年2月9日に、水素バスの実証走行に向けて、走行コースの状況や保管庫等の確認作業を行うとともに、室蘭工業大学の学生寮に設置されている燃料電池システムの見学を行った。また、室蘭市役所会議室にて室蘭市経済部から地域の概要の説明を受け、次いで室蘭地域水素利用タウン研究会に出席し、地域連携部会と研究会との交流を図り、平成21年度に予定されている水素エンジン搭載バスの実走行に向けて、走行ルートを概ね決定することができた。また、水素エンジン搭載バスの保管場所を室蘭市役所管材課内とすることを決定した。これにより、OJT学生教育を主目的とする実走行の実現がより具体化された。また、既設の定置型燃料電池の状況を見学し、燃料電池に関する連携研究の推進にも効果が得られた。(2)平成21年度の実施状況 スクール児童館訪問の様子地元TV局の取材を受ける水素ハイブリッドトラックによる宅配事業水素燃料エンジンバス走行距離1,001km水素充填量993.73N㎥平均燃費1.01km/N㎥延べ乗車人数684人トラブル特になし運転手感想低速トルクが弱い、長い登りは厳しい。水素普及啓発事業1連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告地域連携部会 活動報告評価委員会129

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