平成22年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
16/350

戦略的連携支援事業の連携講義は、研究分野を特定し、大学院レベルの基礎教育の実施を目的とした研究教育参画型(OJT)の学生教育として開始された。初年度(平成20年度)には、室蘭工業大学の教員が担当する宇宙関連分野の講義および武蔵工業大学(現 東京都市大学)の教員が担当する燃料電池と水素エンジンの講義がWinter Seminarとして実施された。その後、2年目(平成21年度)以降は、東京都市大学および室蘭工業大学において特徴を有する大学院および学部の講義を抽出して、その講師が他方の大学を訪問して既存の講義の一環として講義を行う、交換授業のスタイルへ移行した。平成21年度には16件の交換授業が行われ、700名近くの学部生および大学院生が受講し、平成22年度には15件の交換授業が行われ、900名を超える学生が受講した。ここでは、これまでの3年間における連携講義を総括する。2.1 ウィンターセミナー at 武蔵工業大学平成21年2月25日(水)10:30~18:00、武蔵工業大学世田谷キャンパスメモリアルホールにおいて、ウィンターセミナーat武蔵工業大学が開催された。下表に実施概要を示す。時 間題目と概要発 表 者10:30~12:00講演1 「宇宙輸送システムの現状と将来展望」〈概要〉人類が最初に地球軌道の宇宙に飛行して半世紀が経過した。この間に多様な宇宙への輸送システムが研究され、実用化された。講義では、宇宙に飛行することの基本的な科学技術について説明し、パイオニア達の努力の足跡、宇宙輸送システムの現状、および今後の動向について概観する。特に、昨年度には宇宙基本法が制定され、我が国の宇宙開発・利用の方向が大きく変革しようとしている時期であり、日本の宇宙輸送システムのあり方や宇宙開発・利用の今後についても説明する。講師 棚次 亘弘 教授(室蘭工業大学 航空宇宙機システム研究センター長)12:00~13:30休憩13:30~15:00講演2 「軌道上環境利用と衛星推進系の現状と課題」〈概要〉2007年以降、月周回衛星「かぐや」、超高速インターネット衛星「きずな」、また2009年1月23日に打上に成功した温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」などの衛星や「きぼう」日本実験棟船内実験室が打上られており、さらに2009年度には「きぼう」の船外実験プラットフォームや宇宙ステーション補給機技術実証機打上が予定されている。本講演では研究開発に実際にたずさわった立場から、これら衛星、補給機などの主要システムである推進系に焦点をあて現状と課題について展望する。また、「きぼう」のミッションである実験装置についてもふれる。これらをふまえて今後の展望と要求が強い研究課題についてふれる。講師 東野 和幸 教授(室蘭工業大学 航空宇宙機システム研究センター)15:00~16:00ディスカッション「大学連携と宇宙開発」〜宇宙開発の未来を語ろう~室蘭工業大学:棚次教授、東野教授武蔵工業大学:目黒教授、田中教授渡邉講師、佐藤講師三宅講師、大学院生、大学生16:30~18:00懇親会(Sakuraセンター2階、café Sora)連携講義(交換授業)の実施東京都市大学 工学部 教授 田中 康寛/室蘭工業大学 大学院 教授 佐藤 孝紀ウィンターセミナー at 武蔵工業大学概要はじめに1平成20年度連携講義2■ 教育研究部会 活動報告 プログラム・カリキュラム小委員会連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告地域連携部会 活動報告評価委員会14

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です