平成22年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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棚次先生は「宇宙輸送システムの現状と将来展望」という題目で、また東野先生は「軌道上環境利用と衛星推進系の現状と課題」という題目で、それぞれ講演を行った。さらに、講演後は「大学連携と宇宙開発」という題目で参加者全員によるディスカッションが行われ、室蘭工業大学と武蔵工業大学における宇宙に関する研究活動について、それぞれの教員から紹介が行われた後、今後どのような形で協力体制や共同研究が展開できるかなどについての議論を交わした。さらに、ディスカッションの後は、会場を14号館2階のcafé Soraに移して参加者による懇親会が行われ、和やかな雰囲気の下、宇宙開発に関する話題があちこちで花を咲かせていた。武蔵工業大学の参加者の多くは、機械システム工学科所属の教員及び学生/大学院生で、約70名がこのセミナーに参加し、講演では活発な質疑応答を行なった。講演の内容概要は上述したが、宇宙開発の最前線における状況や、今後の展望についての両先生の講義は、聴講する学生や大学院生にとって新鮮で刺激的な内容であった。また、講演後に行なわれたディスカッションにおいて、室蘭工業大学の航空宇宙機システム研究センターの研究施設や研究内容が紹介されると、学生の多くが非常に関心を示し、特に動画で紹介された航空宇宙機システム研究センターで開発中の、長さ300mにわたる“高速走行軌道実験設備”で、将来はマッハ2にチャレンジしたいという壮大な計画を聞いて、かなり刺激を受けていたようである。武蔵工業大学側でもロケットエンジンの開発を行なっているグループがあり、その地上における性能試験を、室蘭工業大学の施設により実施したいなどという、きわめて具体的な共同研究計画が早速議論されるなど、きわめて活発で具体的な討論が行なわれた。また、将来の展望についても、学生は展開された討論に真摯に耳を傾けており、宇宙関係の研究を実施している学生にとって、高い教育効果を示す企画であったと思われる。また、両校の教員がお互いの研究内容を知ることができたため、宇宙関係の研究についての今後の発展性が見込まれることも、この企画の大きな成果として挙げられる。講義参加者東野教授棚次教授連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告地域連携部会 活動報告評価委員会15

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