平成22年度 戦略的大学連携支援事業 活動報告書
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はアーク放電の特性と様々な応用分野について動画や写真を用いて分かりやすく説明され、吉田正教授は、原子力発電における核反応、連鎖反応、核燃料などの基本的部分を様々な事例を交えて説明された。また、原子力発電の動向や行政との関わりにも触れられ、受講した学生も強く印象に残ったと答えていた。下図は、高電圧工学および電力発生工学を受講した学生に、交換授業のメリットと課題について意見を集約した結果を示す。講義する先生が変わることが良い刺激となり、学生の授業に対する興味や、集中度合いが増していることがわかる。授業内容と教員の研究の専門分野が一致することで、高度な内容の授業となることが大きなメリットであることを指摘する学生が多くみられた。一方、通常の授業との連続性、試験対策、授業後の質問先などにおいて、課題があることも明らかになった。これらを含め、後学期には13科目の交換授業が行われ、その内訳は、6科目が大学院、7科目が学部の授業であった。本年度の最後の交換講義は、平成22年2月4日に実施された室蘭工業大学建設システム工学科建築コース3年生科目の建築設計論Ⅱであり、東京都市大学の手塚貴晴教授が担当された。建築設計論Ⅱを担当する室蘭工業大学 山田先生にとっても充実した時間であったことが報告されている。また、この講義は、建築設計論Ⅱを受講する学生に対してばかりでなく、図に示すようなポスターを作成し、多くの学生に参加を呼び掛けて実施された。今後、このように講演会的性質の交換授業についても積極的に実施することが望ましいと考えられる。平成22年度は15件の交換授業が実施され、約920名の学部学生および大学院学生がその講義に参加した。交換授業の実施件数は平成21年度よりも1件少ないが、受講者数は約1.5倍となっており、連携講義の意義、すなわち、教員が入れ替って講義を行うことで、学生が異なる観点で知識の習得を可能とすることを、昨年よりも多くの学生が感じ取ったのではないかと思われる。表は、実施された交換授業科目、担当者、専攻、参加人数を示す。今年度の交換授業は、東京都市大学工学部生体工学科3年生の科目、生体信号解析から開始され、前学期には、計測工学、土木鋼構造学Ⅰ、宇宙システム工学特論Ⅰ、技術者倫理、宇宙機力学特論B、電子物平成22年度連携講義4手塚教授交換授業のポスター交換授業に対するアンケート結果交換授業のメリット● 違った視点から学べる● 新鮮味がある● 良い刺激になる● 専門知識が広がる● 異なる専門性の授業ができる● 専門の先生の話を聞くことができる● 教え方が違って理解が深まる● 刺激になる● 他大学の雰囲気を感じられる● 普段とは違う緊張感がある● その分野を専門に研究している人から学べる交換授業における課題● 先生が変わるとテスト勉強がしずらい● 専門の先生なので話が難しい● 2コマ連続で講義を受けると、集中力が切れてしまう● 前回までの授業の流れが途切れる● 先生が変わると、授業の形式やペースが違い、少し戸惑った● あまり頻繁に交換授業が行われると、抗議全体でみるとチグハグになる● 違う大学の先生なので、授業の後で質問することができない連携推進委員会 活動報告教育研究部会 活動報告大学運営部会 活動報告地域連携部会 活動報告評価委員会20

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